サポート日記

家族のサポートで人生このまま終わるのか?疑問に思いつつも日常に追われる人のブログです。

手術当日

 手術名:胸腹部大動脈瘤人工血管置換手術

午前8時30分 手術室へ
        以前に胸部大動脈瘤の手術が成功していることもあり、落ち着いた表情
        3歳の孫娘と「退院したらお寿司を食べに行こうね。」と約束していた。

        手術は人工心肺使用、全身麻酔下で体の左側を袈裟懸けに切開する。
        術前の理解では、心臓は止めずに行うと聞いていた。
        前回他院で受けた上行弓部大動脈置換術のときに、既に下行大動脈も拡大傾向
        であるのが分かっていた為、エレファントトランクという次回手術の際につな
        ぎやすくなるような人工血管を使用してあった。

午後6時50分 手術終了 ICU入室
        手術時間は8から9時間の予定で二ケタ台にならなければ良いと聞いていた。
        10時間20分。とても微妙な時間。午後5時を過ぎたころから不安になった。
        医師の説明では「手術は成功です。」と言われました。


        父の兄弟5人を含めた約15名は一安心して帰宅。病院は隣の市にあり車で30分
        程の距離にある。

午後11時40分 病院より電話 止血のために再開腹する。

        ICUにて血圧が80位まで低下したので、体内で出血を疑った。
        開腹してみたところ、特にどこか間違えてきったと言うことはなくよくある
        縫った箇所からジワジワと染み出てくる出血で指で押さえるととまるような
        ものだった。

午前2時30分 再開腹手術終了
        血圧・100 体温37.1度


 {この日のその他の説明}

  ・最初の手術が長引いた原因は出血が多かったことで、薬を調整して止めました。
    >レセプトをみると新鮮凍結血漿をかなり使っています。
  ・心臓が強い。
  ・体温を20度に下げて手術したので血が止まらない。37度に体温を戻して人工心肺を
   止めたら水道の蛇口をひねったように出血して血圧が下がった。我々の予想以上だった。
   (上半身は人工心肺で血流を保っていた。はずすと出血が多くなる)
  ・片肺を脱気して潰して手術しているので肺からの出血が多く、痰を出すときに痛いので
   気管切開して人工呼吸器をつけたい。肺の機能が回復してから人工呼吸器を取れば、気管
   切開した跡は自然にふさがる。

  「I部長の説明」・・冷たい発言が多くこの医師と話した後は毎回落ち込みました。

   「この手術は心臓血管外科の手術の中では前回の胸部大動脈瘤の手術を大関とすれば
    横綱級です。手術の中でも3本の指に入る侵襲の大きな手術で、年間全国でも200
    件しかありません。まあ、手術を受ける前に遺書を書いておく位の手術ですよ。」


    最初の手術の後に見たときはまだ顔色もそんなに悪くなかったが、再開腹の後ICU
   で見た父の顔色は土気色で出血の多さを物語っていた。